島民の祈りを込めて…200年以上続く伝統行事・平島「ナーマイドー」
「ナーマァイドー!ナーマァイドー!」
西海市崎戸町平島では、毎年7月「海の日」に
子どもから大人まで元気の良い声が島内に響き渡る伝統行事
その名も「ナーマイドー」が行われます。
崎戸港からフェリーで約2時間、
東は西海市の江島(えのしま)・西は上五島の間に挟まれた離島が平島(ひらしま)です。
「ナーマイドー」は江戸時代から200年以上も続く慣わしで、
2003年には長崎県の「無形民俗文化財」に指定されています。
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今年7月16日に行われた「ナーマイドー」をレポート!
大きなワラ縄をみんなで引っ張り、最後は海へ飛び込む・・・
平島ならでは、島のみなさんのイキイキした姿を追いました。
■男女2人の魂を鎮め、島の無病息災を祈る行事
「ナーマイドー」とは、「南無阿弥陀仏」という念仏がなまり
転じてついた行事名といわれています。
江戸時代、平島にあるお寺の僧と庄屋の娘が
許されない恋仲となり、心中をしてしまいました。
その後平島では疫病や大火などの災難が続いたことから
この2人の供養と無病息災の祈りを込めた「ナーマイドー」が
はじまったのです。
2人が身を投げたとされる「清水観音」敷地内にある石塔。
かつては島の南西部に住む子どもたちが中心となり行っていましたが、
子どもが少なくなり島民も減ってきたことから
近年では島全体から集まった有志で行う行事となりました。
50年ほど前の「ナーマイドー」の様子を地元の方に伺うと…
「昔は準備から当日まで中学生が中心になって行っていました。
小学生の子どもは縄にも触れないくらい、たくさんの中学生がいたし
ワラ縄も大きかったですね。」
とのこと。
◆昔の「ナーマイドー」の様子は、平島小学校HPで当時の写真が紹介されています。
http://userweb.u-broad.jp/hirashima-ejh/6mukashi/mukashi3.html
現在では、小学校PTAなどのメンバーからなる
約30名の「ナーマイドー保存会」があり、200年以上続く伝統を引継ぎ
毎年開催されています。
■願いを込めて…きつく編み上げた縄を担ぎ、いざ出発!
当日の朝7時。
僧と庄屋の娘が身を投げたとされる「清水観音」の境内では
数珠に見立てて「ナーマイドー」で使われるワラ縄が編まれていました。
「そ~れ、ナァーマイドー! そ~れ、ナァーマイドー!」
朝早くから子どもたちの元気な声が響き渡ります。
掛け声に合わせ、平島の男性たちはぐるぐると円を回りながら
ワラ縄を編んでいきます。
無病息災の祈りを力に込めるように、ギュッ!ギュッ!と
きっちり編まれているのが印象的でした。
さらにこの作業を盛り上げるのは水掛け!
女性がバケツで汲んだ水を、ワラ縄と男性たちに容赦なく
バシャバシャ浴びせかけます!!その勢いにはびっくり。。
なんでも、イジワルではなく・・・
ワラ縄が行列途中にほどけてしまわないように
強度アップの目的で、編んでいる縄に水を掛けるのだそうです。
でも、なんだかみんなイキイキ★楽しそう!
水を浴びながら「ナーマイドー」の行列が出発!
「清水観音」を出発し、住宅街を練り歩く「ナーマイドー」。
ずっしり重い縄を担ぎ、淨専寺の長い階段も上り下りしてお参りします。
途中、行列を見物する島民の方たちはホースで水をかけたり、
大きなワラ縄に向かって手を合わせたりしていました。
平島のみなさんにとっては、これからの1年を無事平穏に暮らす
願いを込めた大事な行事であることが伺えます。
30分ほどかけて港に到着。
子どもや大人たちが次々と海へ飛び込みはじめました!
ここからは泳いでワラ縄を引っ張り、対岸へ運ぶのです。
港へ戻った「ナーマイドー」一行のみなさんには・・・
特製「ナーマイドーナッツ」のプレゼントが★
「ナーマイドー」の名前にちなんだ“平島限定”の差し入れに、ちびっ子たちも喜んで食べていましたよ♪
これで今年の「ナーマイドー」も無事に終了!
平島のみんなが元気で幸せな毎日を過ごせますように・・・
近日中「Saikaiブログ」では、平島の絶景!
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