更新日:2019年12月06日
見頃を迎えた個性豊かなヤマアジサイ~自然庭園「無限郷」

田植えの準備真っ最中の田んぼが広がる 西彼町平原郷(ひらばるごう)の
自然庭園「無限郷(むげんごう)」。
例年に比べ1週間ほど早く梅雨入りを迎えた5月末、約150種のヤマアジサイが見頃を迎えていました。

ヤマアジサイ・紅(くれない)

兵庫県六甲山の「七段花(しちだんか)」
「ヤマアジサイ」とは、 おもに四国・九州の山中で沢によく見られるアジサイの1種。 個性豊かな色や形が魅力です。
「無限郷」では6月中旬まで、さまざまなヤマアジサイが見頃です。
■無限郷オリジナルの品種も…日本各地原産のヤマアジサイ

アジサイでは珍しい、ツタをからめて成長する品種「イワガラミ」
オーナーの工藤さんご夫妻が22年前から趣味で植樹・手入れを行い、
今や庭園を彩るヤマアジサイは1500株以上。
各地から毎年多くの方が訪れ、梅雨ならではの景色を楽しんでいます。

「日本各地の品種を取り寄せ、1つひとつ自分たちの手で 庭に植樹していきました。 “無限郷生まれ”のヤマアジサイもあるんですよ。 自然に種が落ちてヤマアジサイ同士が交配して、あちこちに自生しています。」
と、オーナーの近藤さん。
微妙な色の違い・グラデーション、形の違いなど 庭を進むたびに個性豊かなヤマアジサイたちが目を楽しませてくれます。
梅雨時はつい気分が滅入りますが・・・ アジサイ観賞には、しっとりした空気や雨粒がぴったり。 ぜひ「無限郷」へ、庭園散策にお出かけください♪
■庭園と併せて楽しみたい、小さな美術館「向花坊」
同じ敷地内には、 郷土玩具や古陶磁器をはじめオーナー近藤さんのコレクションを展示する
美術館「向花坊(こうかぼう) 」があります。
現在は、2人の作家による作品たちが展示中です。
◆長崎県出身の木版画家・田川 憲(たがわ けん)
【版画20点】

1930~60年代にかけて長崎で活躍した木版画家。 没後50年を記念し、 この春には長崎県美術館でもコレクション展が開催されていた 長崎県を代表する芸術家です。


戦後、失われゆく洋館や居留地といった長崎ならではの風景を せめて版画の中にだけでも残したいと願い、多くの作品で表現しました。
「田川さんと同じ長崎生まれの方たちには、 細やかな表現を間近で見られると喜んでいただいています。」
と工藤さんは話してくれました。
◆吹きガラス作家・舩木 倭帆(ふなき しずほ)【器50点】

日本における吹きガラスの第一人者である舩木氏。 自らデザインから制作までを行って作り出される器は、 吹きガラスならではのあたたかみが人気です。


「私が好きな器は“用の美”を楽しめるもの。 飾るだけではなく、使ってこそ美しさを楽しめる器が好きなんです。 ワイン、日本酒、焼酎など舩木さんの器でお酒をいただくのが楽しみで 少しずつ買い揃えていきました。」
普段の暮らしに華やかさを添えてくれる、吹きガラスの魅力を ぜひご覧ください。
●自然庭園「無限郷」・「向花坊」
西海市西彼町平原郷518-1 tel:090-5741-7768 長崎バス・さいかい交通「白似田」バス停から徒歩10分 開館曜日:土・日・月曜日 10時~17時 入園料:無料 ★駐車スペースはありますが、台数が限られます。
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