国指定文化財

国指定重要文化財 西海橋

西海橋写真(西海市側南より)

指定年月日:令和2年12月23日

所在地:佐世保市針尾東町~西海市西彼町小迎郷

西海橋は、西海市と佐世保市と結ぶ伊ノ浦瀬戸に架かる橋長316mの道路橋である。昭和30年(1955)に事業費約5億5千万円をかけて有料道路橋として竣工し、建設当時「東洋一のアーチ橋」と呼ばれた。昭和45年(1970)に無料化され、日本道路公団から長崎県の管理となった後も地域の交通を支え続け、かつて「陸の孤島」と呼ばれた西彼杵半島の振興に大きな役割を果たした。西海橋は世界最大級の規模を実現する我が国の戦後長大橋の出発点といえる海峡横断橋であり、戦後に建設された橋として初めて国の重要文化財(建造物)に指定された。

国指定史跡 ホゲット石鍋製作遺跡

ホゲット石鍋製作遺跡 第6工房跡

指定年月日:昭和56年9月8日

所在地:西海市大瀬戸町瀬戸羽出川郷字ドンクウ岩

石鍋とは、軟質で加工しやすく保温性に優れた鉱物である滑石を素材とした容器で、古代から中世にかけて煮炊きに使用された道具である。西彼杵半島を中心として製作された石鍋は、本州から南西諸島まで広範囲に流通したと考えられている。

西彼杵半島の山中には滑石の露頭(ろとう)が多く、現在70箇所を超える石鍋製作遺跡が確認されている。そのうち、最大規模のものがホゲット石鍋製作遺跡で、11を数える石鍋製作遺跡が集中し、第6石鍋製作遺跡では、高さ約6m、幅約60mの滑石の壁面に、石鍋の製作途中のものや削り取った窪みが数多く見られ壮観である。

 

国指定天然記念物 七釜鍾乳洞

七釜鍾乳洞

指定年月日:昭和11年12月16日

西海市西海町中浦北郷字戸五郎、野開、椎ノ木、十善寺、狩底

西海市西海町中浦北郷を流れる江川内川(えごうちがわ)と清水川(しみずがわ)の流域にあり、観光鍾乳洞として公開されている清水洞をはじめとする洞窟群の総称。長崎県唯一の鍾乳洞である。
日本にある多くの鍾乳洞が、約2億5,000万年前の古生代(こせいだい)にできた石灰岩に形成されているのに対し、七釜鍾乳洞は約3,000万年前の新生代(しんせいだい)古第三紀(こだいさんき)の、石灰(せっかい)藻球(そうきゅう)を含む石灰質砂岩を母岩としている。母岩である砂岩層の侵食作用が見せる特徴や、含まれる石灰藻球、貝などの化石は、新生代以降の地殻変動によって海から隆起したことを示している。
近年の調査によって指定地内外に35の洞穴が確認されており、そのうち最大規模の龍王洞は長さ2,000mを超える。地下河川として機能している洞窟も多く、流水によって現在も発達している。

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長崎県西海市大瀬戸町瀬戸板浦郷920-12
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